VRChatのアバターには、負荷の指標として「パフォーマンスランク」が表示されます。ExcellentからVery Poorまでの段階があり、重いアバターは相手のセーフティ設定によっては表示されないこともあります。この記事では、ランクを決める要素と、実際に何から手を付ければ効率よく軽くなるかを順番に解説します。ランクの見方や表示設定そのものについては、別記事「アバターが灰色に? 表示設定とパフォーマンスランク(Performance Rank)の基本」を参照してください。
引用記事アバターが灰色に? 表示設定とパフォーマンスランク(Performance Rank)の基本初心者ガイド
ランクを決める主な要素
ポリゴン数、マテリアル数、メッシュ数、PhysBoneなどの動的コンポーネント数、テクスチャのVRAM使用量などが総合的に評価されます。重要なのは、ランクは最も悪い項目に引っ張られるという点です。他が優秀でも、1項目だけ突出して重いとランクは上がりません。
どの項目が引っかかっているかは、VRChat SDKのビルド画面(Show Control Panel)で確認できます。まずここを見て、赤くなっている項目を特定するところから始めます。感覚で削るより圧倒的に効率的です。
効果の大きい順に手を付ける
1. テクスチャを削る
まず効くのはテクスチャの解像度見直しと圧縮です。見た目への影響が小さいわりにVRAMが大きく減ります。小物やアクセサリーの解像度を一段下げるだけでも効果があります。具体的な手順は別記事「VRAM削減のテクスチャ圧縮テクニック」にまとめています。
引用記事VRAM削減のテクスチャ圧縮テクニック技術・制作
2. 使っていないパーツを消す
改変で衣装や小物を足していくと、知らないうちにパーツが増えています。非表示にしているだけで実は入っているパーツは、ポリゴン数にもメッシュ数にも計上されます。着ない衣装や差し替えた髪は、非表示ではなく削除しましょう。これだけでランクが一段上がることも珍しくありません。
3. 余ったPhysBoneを消す
削除したパーツ用の揺れもの設定が残っていると、動的コンポーネント数だけが無駄に増えます。パーツを消したら、対応する設定も一緒に消えているか確認してください。
4. マテリアルとメッシュを統合する
効果は大きいものの、手順も影響範囲も大きい作業です。上の3つをやり切ってから検討するのが安全です。
どこまで削るべきか
PC向けでは、Medium程度でも実用上の問題は出にくいです。大人数のイベントに出るならGood以上を目指す、くらいの感覚で十分です。Excellentを追いかけて見た目を犠牲にするのは、本末転倒になりがちです。
一方で、「非表示のまま残っているパーツを削る」「使っていないPhysBoneを消す」といった基本の整理は、見た目を一切損なわずに軽くなるので、習慣にする価値があります。
Quest向けは基準が別
Quest(Android)向けは制限がより厳しく、使えるシェーダーも異なります。PC版とまったく同じ構成では通らないことが多いため、Quest対応は別作業として計画しましょう。PC版で軽量化の感覚を掴んでから取り組むのがおすすめです。
作業前の注意
パーツの削除は元に戻しにくい操作です。作業前にプロジェクトをコピーしておけば、削りすぎても戻れます。バックアップの方法は別記事「改変プロジェクトのバックアップ術」で解説しています。
引用記事改変プロジェクトのバックアップ術技術・制作
よくある質問
Q. ランクが悪いと嫌われる?
A. そういうことはありませんが、相手の設定によっては表示されないことがあります。交流を重視するなら軽めのアバターも用意しておくと安心です。
Q. 削ったのにランクが変わらない
A. ランクは最も悪い項目で決まります。SDKのビルド画面で、別の項目が引っかかっていないか確認してください。
Q. 軽量化ツールを使ってもいい?
A. 自動で統合や最適化を行うツールもあります。ただし結果が元に戻しにくいことがあるため、必ずバックアップを取ってから使いましょう。
Q. どのくらいの頻度で見直すべき?
A. 衣装や小物を足したタイミングで確認する習慣をつけると、気づいたら重くなっていた、という事態を防げます。
