ばーちゃるなれっじ Unityのエラー、アバター改変、イベントを検索 アプリで開く
‹ 戻る#アバター

VRCQuestTools PCアバターをQuest(Android)対応にする手順

Quest 単体のフレンドから「あなたのアバターが見えない」と言われた経験がある人は多いはずです。VRChat の Android 版(Meta Quest、PICO)では、PC 版で使えるシェーダーやコンポーネントの多くが使えず、容量や Avatar Dynamics の上限も厳しいため、PC 用アバターをそのままアップロードすることはできません。VRCQuestTools は、その変換作業を自動化する kurotu 氏の無料 Unity 拡張です。この記事では公式ドキュメント(2026年9月10日確認、バージョン 2.11.7)をもとに、手順と上限、変換後に起きることを整理します。

何をしてくれるのか

VRCQuestTools で Android 対応にする5つの手順と Android の上限

公式の説明によると、VRCQuestTools は Android 向けに使えないコンポーネントや設定を持つアバターを、Android 用の複製として変換します。元のアバターとアセットは残す非破壊の処理で、NDMF にも対応しています。VRChat の仕様として Android 版アバターは VRChat/Mobile 系のシェーダーしか使えないため、マテリアルの置き換えは避けて通れません。この部分を手作業でやると、マテリアルの数だけ設定し直すことになります。

逆に、できないことも明確です。公式は「パフォーマンスランクの最適化は行わない」と明記しています。ポリゴン数やマテリアル数はそのままなので、変換後のアバターは Android では Very Poor になることが多く、見る側が Avatar Display 設定で Show Avatar を選ばない限り、フォールバックアバターかインポスターに置き換えられます。

動作環境とインストール

Unity: 2019.4.31f1 / 2022.3.6f1 / 2022.3.22f1
VRChat SDK - Avatars 3.3.0 以降
インストール: VCC / ALCOM に次のリポジトリを追加
 https://kurotu.github.io/vpm-repos/vpm.json

リポジトリを追加したら、プロジェクトの「Manage Project」から VRCQuestTools を追加します。GitHub と BOOTH でも配布されています。

変換の手順

公式チュートリアルの流れは次の通りです。

1. PC 版のアバターを先にアップロードしておく
2. ヒエラルキーでアバターを右クリック → VRCQuestTools → Convert Avatar for Android
3. 「変換の設定を始める」を押す(VQT Avatar Converter Settings が付く)
4. 設定を確認し、一番下の「変換」を押す
5. File → Build Settings でプラットフォームを Android に切り替える
6. 「(Android)」付きの複製アバターをアップロードする

変換すると同じシーンに「(Android)」が付いた複製ができ、生成されたアセットは Assets/VRCQuestToolsOutput/ に保存されます。アップロード後、アバター一覧のサムネイルに緑のモバイルアイコンが付けば成功です。PC 版と Android 版は同じ Blueprint ID に紐づくので、PC 版を先にアップロードしておくのはそのためです。

変換前にやっておくと効くこと

Network ID の割り当て: PC 版と Android 版で PhysBone の数が違うと、同期がずれることがあります。公式手順では VQT Network ID Assigner コンポーネントが自動で付き、この問題を扱います。

Avatar Optimizer を先に付ける: Android には非圧縮 40MB・圧縮 10MB という容量上限があります。公式は Avatar Optimizer を入れて AAO Trace And Optimize をアバターに付け、メッシュとシェイプキーのデータを減らしておくことを推奨しています。AAO の使い方は「Avatar Optimizer(AAO)入門 非破壊でアバターを軽くする」を参照してください。

引用記事Avatar Optimizer(AAO)入門 非破壊でアバターを軽くするアバター

Avatar Dynamics を削る: Android の Poor 上限は、PhysBone コンポーネント 8 個、PhysBone が影響するトランスフォーム 64、コライダー 16、コライダー判定 64、Contacts 16 です。変換設定の Avatar Dynamics Selector で、どの PhysBone と Contact を残すかを選び、Poor 以内に収めます。髪と一部の揺れものだけ残し、スカートやアクセサリーは諦める、といった取捨選択になります。

変換後に起きること

Android 版は前述のとおり Very Poor になりやすく、その場合は相手側の設定次第で見えません。相手に「自分のアバターを表示して」と頼めば見えますが、フレンド全員に頼むわけにはいかないので、本気で Quest 勢に見せたいなら、ポリゴン数とマテリアル数を Poor 以上に収める作業が別途必要です。順番としては、まず VRCQuestTools で「アップロードできる状態」を作り、次に AAO とメッシュ削減でランクを上げる、が現実的です。ランクの考え方は「アバターが灰色に? 表示設定とパフォーマンスランク(Performance Rank)の基本」を参照してください。

引用記事アバターが灰色に? 表示設定とパフォーマンスランク(Performance Rank)の基本初心者ガイド

落とし穴になりやすい点

プラットフォームの切り替え忘れ: Build Settings が PC のままだと Android 版としてアップロードされません。

元の PC 版を消してしまう: 変換後は同じシーンに2体並びます。アップロード対象を取り違えないよう、PC 版は非アクティブにしてから作業すると安全です。

Unity バージョン: 公式が挙げているのは 2019.4.31f1 / 2022.3.6f1 / 2022.3.22f1 の3つです。VCC が案内する現行バージョンと一致しているか確認してください。

変換後にマテリアルが真っ白になる: Android 用シェーダーは PC 用シェーダーの設定をすべて再現できません。変換後に Android 版のマテリアルを見直し、必要ならテクスチャを差し替えてください。

よくある質問

Q. 有料ですか。
A. 無料です。GitHub と BOOTH で配布されています。

Q. Modular Avatar で衣装を着せたアバターでも変換できますか。
A. VRCQuestTools は NDMF に対応しており、非破壊ツールと組み合わせて使う前提の設計です。ただし個々の衣装やギミックが Android で動くかは別問題なので、変換後に必ず確認してください。

Q. PC 版の見た目も変わりますか。
A. 変換は複製に対して行われ、元のアバターとアセットは残ります。

公式情報

VRCQuestTools 公式ドキュメント(日本語、2026年9月10日確認):
https://kurotu.github.io/VRCQuestTools/ja/