3Dペイントソフトがなくても、普段使っているお絵描きソフトでアバターのテクスチャは描けます。鍵になるのが、配布アバターに付属する「UVガイド」です。この記事では、レイヤー構成と塗り方の基本手順、書き出しでの注意点まで説明します。
UVガイドとは
UVガイドは、3Dモデルの表面を平面に展開した線画です。どの領域が顔で、どこが服の袖なのかが線で示されています。多くの販売アバターにはPSD形式のテンプレートが同梱されており、パーツごとにレイヤー分けされていることもあります。
まずは同梱フォルダを確認し、UVガイドやテクスチャテンプレートがあるかを探してみてください。用意されていれば、作業の大半はそれを土台に進められます。
レイヤー構成の基本
迷わない構成はこの形です。上から順に並べます。
1. UVガイド線(最上位・不透明度50%・書き出し時は非表示)
2. 影・ハイライト
3. 模様・ワンポイント
4. ベースの色
5. 元のテクスチャ(参考用・必要なら非表示)
ガイド線レイヤーを一番上に置いて半透明にすると、境界を確認しながらその下のレイヤーに塗れます。書き出し時はガイド線を必ず非表示にします。これを忘れると、線が入ったままのテクスチャがアバターに貼られてしまいます。
また、模様とベースの色を分けておくと、後から「色だけ変えたい」「柄だけ描き直したい」という修正が楽になります。
塗るときのコツ
塗り足しをする
パーツの境界ぴったりで塗りを止めると、3D上で継ぎ目に細い隙間が出ることがあります。境界の外側まで数ピクセルはみ出して塗る(塗り足し)と、縁のチラつきを防げます。
左右対称のUVに注意
左右対称のパーツはUV上で重なっている場合があり、片方に描くと両方に反映されます。左右で違う柄にしたい場合は、そのアバターのUVがどうなっているかを先に確認しておきましょう。
拡大しすぎない
細部を描き込むときは拡大しますが、時々全体表示に戻して確認してください。実際にVR内で見られるサイズを考えると、細かすぎる描き込みは見えないことがあります。
書き出しと確認
元のテクスチャと同じ解像度・同じファイル形式(PNG推奨)で書き出し、Unity上でマテリアルに割り当てて確認します。JPEGでは透過が失われるため、透明部分があるテクスチャでは必ずPNGを使ってください。
思った位置とずれていたら、UVガイドと見比べて位置を調整する、の繰り返しで仕上げていきます。1回で完成させようとせず、書き出して当てて直す、を数回まわすのが結局早道です。
つまずきやすいポイント
ガイド線が入ったまま書き出した
いちばん多い失敗です。書き出し前にガイドレイヤーの表示を確認する習慣をつけましょう。
反映されない
マテリアルが別のテクスチャを参照している可能性があります。Inspectorで割り当てを確認してください。
色が想定と違う
Unity側の設定やシェーダーの影響で、ペイントソフトで見た色と異なって見えることがあります。実際に当てて確認する工程が必要な理由がこれです。
元データを上書きした
編集前にファイルを複製しておきましょう。マテリアルも同様に複製してから作業します。
よくある質問
Q. UVガイドが同梱されていない
A. Blenderなどで自分で書き出す方法もありますが、まずは目立つ色でざっくり塗って当ててみて、どの領域がどこかを特定する手もあります。
Q. どのソフトを使えばいい?
A. レイヤーと透過PNG書き出しに対応していれば十分です。別記事「テクスチャを描くツールの選び方 お絵描きソフトから3Dペイントまで」で詳しく解説しています。
引用記事テクスチャを描くツールの選び方 お絵描きソフトから3Dペイントまでアバター
Q. 描いたテクスチャを配布していい?
A. 元データの規約次第です。多くの場合、改変データの再配布は制限されています。
UVガイドを最上位に半透明で置き、その下で塗って、ガイドを消して書き出す。これだけで、使い慣れたソフトがそのままテクスチャ制作環境になります。
