ワールドをアップロードしたあと、どうすればみんなに遊んでもらえるのか。この記事では、Private → Community Labs → Public という公開の流れ、公式が定めている提出のルールと目安、それぞれの段階でやること、埋もれないための初動の作り方をまとめます。根拠は VRChat Creators Docs「Submitting a World to be Made Public」(2024年2月13日更新、2026年9月15日確認)です。ワールドをまだ作っていない人は、先に「ワールド制作を始めよう 最小構成でアップロードまで」からどうぞ。
引用記事ワールド制作を始めよう 最小構成でアップロードまでワールド
3つの公開状態
Private: アップロード直後の状態で、自分だけがアクセスできます。自分でインスタンスを立ててフレンドを招待して遊ぶことはできるので、テストプレイや内輪の集まり場所としてはこの状態で十分です。
Community Labs: 一般公開の前段階です。Labs を見に来る設定にしたユーザーにだけ公開され、ここでの訪問や評価が Public への判断材料になります。
Public: 全ユーザーが検索や一覧から入れる状態です。一度 Public になれば、その後の更新で状態が戻ることはありません。
公式が定めているルール
提出の上限 1ユーザーにつき 7日に1ワールドまで Community Labs に提出できる
更新 何度でも可。更新しても Labs / Public の状態は変わらない
性能の目安 スポーン地点で VR ユーザー1人のとき 45FPS 以上
容量の目安 200MB 未満
違反時 規約・ガイドライン違反は今後の提出停止。公開後にアバターを
規約違反のものに差し替えるような行為は 1か月の提出停止
「7日に1ワールド」は見落としやすい制限です。複数のワールドを作っている人は、提出する順番を決めておいてください。一方で、一度提出したワールドの更新に制限はないので、提出後に改善を重ねること自体は自由です。
Community Labs に出す手順
1. Unity の VRChat SDK コントロールパネルでワールドをアップロード(この時点では Private)
2. 次のどちらかで提出する
a. VRChat.com にログイン → 自分のワールド → Edit World Info
→ Danger Zone → World Visibility → Publish
b. Unity のアップロード時に公開設定を選ぶ
3. 提出後、Labs を巡回するユーザーの訪問を待つ(初動の作り方は後述)
提出前に、ワールドの情報をそろえておきます。名前、説明文、サムネイル、定員(Capacity)は公式が設定を求めている項目です。アバターワールドとして扱われたい場合は名前に avatar や avatars を含め、ゲームワールドなら game タグを付けると分類されます。
Community Labs 提出前チェック
・ワールド名: 検索されやすい表記か(日本語+英語併記が無難)
・説明文: 何ができるワールドか1〜2行で書いたか
・サムネイル: 内容が伝わる画像になっているか
・定員: 想定する遊び方に合った人数か
・スポーン: 変な場所に湧かないか、複数人でも重ならないか
・負荷: スポーン地点で 45FPS 出るか。可能なら Quest 勢にも確認
・容量: 200MB を超えていないか
負荷と容量の目安は「ワールド軽量化の基本 どこから手を付けると効くか」と「ミラーはなぜ重いのか 設置のベストプラクティス」を参照してください。
引用記事ワールド軽量化の基本 どこから手を付けると効くかワールド
引用記事ミラーはなぜ重いのか 設置のベストプラクティスワールド
Public への昇格と初動の作り方
Labs で一定の訪問や評価があると Public に昇格し、検索やカテゴリ一覧から誰でも来られるようになります。昇格の具体的な基準は公開されていません。「Labs に置けば自動で上がる」とは考えず、初動の訪問を作る動きとセットで進めるのが現実的です。
1. 提出前にフレンド3〜5人で歩いてもらい、スポーン位置・重さ・導線の感想をもらって直す
2. 提出したその日に SNS で告知する。ワールド名、写真か短い動画、「Labs で公開中」の一言、vrchat.com のワールドページの URL
3. 自分でインスタンスを立てて滞在する。来た人に案内できる
4. イベントや集会の会場として使ってもらう。一度に多くの人が訪れる最も強い導線
5. 感想をもとに更新する。更新しても Labs の状態は変わらない
特に4は効果が大きい方法です。イベント主催者に会場として提案する際の考え方は「イベント主催の始め方 小さく始めて続ける」を参照してください。
引用記事イベント主催の始め方 小さく始めて続けるイベント
公開後の更新と運用
公開後も同じワールド ID に上書きアップロードで更新できます。訪問者の感想を聞いて少しずつ改良していくのも、ワールド制作の楽しみのひとつです。大きく作り変えるときは、更新前のプロジェクトをバックアップしてから作業しましょう。
注意したいのは、公開後に内容を大きく変えるときの規約です。公式は「仮のアバターで公開してから規約違反のアバターに差し替える」ような行為を明確に禁止し、1か月の提出停止と明記しています。アバターワールドを作る人は、置くアバターの利用規約(再配布の可否)も先に確認してください。
落とし穴になりやすい点
7日以内に別のワールドを提出しようとする: 上限に当たります。提出したい順に計画を立ててください。
サムネイルがテスト時のまま: Labs の一覧で最初に見られるのはサムネイルです。内容が分かる画像に差し替えてから提出します。
Quest 対応を忘れる: PC 版だけをアップロードすると、Quest 単体のユーザーはワールド一覧に表示されても入れません。Android 版もビルドしてアップロードすると、訪問者の母数が増えます。
Private のまま URL を配って「入れない」と言われる: Private ワールドは招待ベースです。不特定多数に遊んでもらうなら Labs 経由の公開を目指してください。
よくある質問
Q. Labs に出したのに Public にならない
A. 昇格基準は非公開ですが、訪問実績が足りないケースが多いようです。SNS やフレンド経由で初動の訪問を作ってから様子を見ましょう。ワールドの更新は状態に影響しません。
Q. Private のまま URL だけで共有できる?
A. Private ワールドは基本的にインスタンスへの招待ベースです。自分がインスタンスを立てて招待する形になります。
Q. 一度 Public になった後に非公開へ戻せる?
A. VRChat.com のワールド管理ページから公開状態の変更や削除ができます。イベント専用ワールドを期間外だけ閉じる、といった運用も可能です。
Q. トラストランクの条件はある?
A. ワールドのアップロード自体に New User 以上が必要です。Labs への提出について、公式ページに追加のランク条件は書かれていません。
公式情報
VRChat Creators Docs「Submitting a World to be Made Public」:https://creators.vrchat.com/worlds/submitting-a-world-to-be-made-public/
